名張川のアユ釣り

 三重・名張川のアユは例年、お盆過ぎから数釣れるようになる、と聞きます。今年も、予定通り(?)お盆前の台風一過から釣れだしたと聞いて8月17日に出かけました。
 「来るのが遅すぎた。もう、ピークは過ぎたよ」とのことだったけれど、追い星オトリ店でオトリ(1尾)を買い、釣り場を教えてもらいました。
 私はオトリ1尾主義です。様子が分からない川では2尾買うこともありますが、ほとんどが1尾。「あいつはオトリを1尾しか買わない」と非難めいた口調で言う人もありますが「なにか、ご迷惑をかけましたか」と聞きたい。1尾のオトリを、緊張感を持って慎重に扱い、それで釣れる場所を見つけて確実に野アユを掛ことこそ大切であって、使わなかった養殖オトリを持ち帰って食べたいとも思わないし、「使わない、無駄なオトリを500円で買うこともあるまい」と思っています。
 さて、足場が良くて数釣れる場所、とお願いして教えてもらったのが南の瀬。高圧線の鉄塔がある手前の平たい瀬で、その手前にも浅いザラ瀬が広がり、広々とした景観の中に竹藪の緑が絡まってロケーションが最高のポイントでした。

名張川南の瀬1ブログ用

 後ろの竹藪でウグイスがキョキョキヨキヨッと甲高い声で「谷渡り」を奏でていました。ホケッキョ、ホケッキョと息切れしそうになるほどの声でしたが、以前はこれを「歓迎のエール」と思っていました。場所を移動すると、それを追いかけるようにウグイスも移動してきてホケッキョホケッキョと鳴くものですから、「追っかけのエール」と思い、「そこまで頑張らなくてもええから」と思ったりしたものですが、本当は、これは警戒信号だったのですね。「怪しいヤツが来たぞ。みんな気をつけろ」だったとは・・・。そういわれたら、あの音には、鋭い、きつい響きがこもっているような・・・。
 それはともあれ、ウグイスのエールの中でアユ釣りができる環境はすばらしい・・・ですね。さて、1尾のオトリを瀬肩の始まりの、石裏にできるヨレの下に入れて、底掛かりしないように糸を張り、少し待つとクンッ、シュッと目印が走りました。16㌢級の丸っこい、真っ黄色のアユです。いかにも琵琶湖産・・・の体型ですね。口掛かりだったけれどオトリには使えそうでした。
アユブログ用1

 オトリが代われば世界が変わる。新しいオトリは動きが機敏です。竿を立てて行かせたい方向へオトリの鼻を向けて放すと、スルスルーッと走って出てゆきました。瀬の向こうの、緩い流れの浅場に見える黒い石の横を通るとギラリ。
名張川磨かれた石ブログ用

 シューッと光の矢が走り、21㌢はありそうなべっぴんアユが釣れました。こんな浅場で・・・。驚きながら取り込みましたが、それから入れ掛かりが始まりました。ちょうど、瀬の中のアユが「出バミ」を始めたときだったのでしょうか。その浅場一体にアユが来ていたようで、ずっと入れ掛かりが続きます。中には泳ぎの悪いオトリもありましたが、そんなオトリは空中輸送で黒い石の付近に放り込むと、着水と同時にバシャッと水しぶきが上がって掛かる始末。オトリの着水を下から迎えに来る・・・さすがは湖産アユ!。と思いました。
 ともかく、待ったなしの入れ掛かりが続きました。昼前まで、約50㍍ほどを少しずつ釣り下がって30尾あまりも釣れたでしょうか。
左岸寄りに黒く見える石があるから、そちらにオトリを泳がせると底掛かりしました。入ってゆくと、石に見えたのは大きな藻の塊です。先日の増水できれいに流されたと思っていたのに左岸側にずらりと残っていたのです。それを避けて釣るしかない・・・昼前までしっかり頑張って30尾あまり釣れたでしょうか。
 有名ポイントだから釣り人も多く、移動もままならなくなったし、新天地を求めて移動することにしました。
 オトリ缶にアユを入れ、氷を少し入れて水温を下げてから移動します。これで、弱ったアユでも、少しは保ちますね。
 すぐシモに、竹藪の中を通って降りるポイントがありました。以前に来たときによく釣れた場所ですが、先客が居たから「ここで釣らせてよ」と声をかけて川に入りました。
名張川南の瀬2ブログ用3

 これは「必須項目ですね。ひと声かけるのと、黙って竿をだすのとでは後の雰囲気が大きく違います。
 以前に良く釣れた左岸よりの大石回りは、アカが腐って川全体が真っ黒に見えました。その中の少し明るい石の付近にオトリを泳がせていると、ぐーっと竿が重くなって大きなナマズが掛かりました。70㌢はありそうなサイズです。ナイロン0.125号ではどうにもならず、オトリがマイナス1。川の半分、右岸側だけは浅くて小石底だから増水で石が動いたらしく、新しいアカが付いて明るい茶色に輝いて、アユが付いているのも見えます。そちらをねらって2尾釣れましたが、その後が続かずギブアップして再移動を決めました。
 あちこち探しましたが、めぼしいポイントには釣り人がおり、人の居ないポイントはアカ腐れで川が黒く、釣る気になれません。再び、最初の場所まで帰ってきて、釣りを始めたのは午後4時。夕方だから、右岸寄りの極端に浅いザラ瀬で見えていたアユが掛かるかもしれない・・・との期待です。
 天糸の長さ調整システムを機能させて60㌢ほど伸ばしました。泳がせ釣りに徹するとしたら、手じりは長い方が良いのです。ハリを尾ビレすれすれにセットしてオトリの鼻をカミに向け、送りだします。初速はヨタヨタですが、少しカミへ出ると目印を水面に浮かべて、それをちょんちょんと上下させて刺激を与えるとスルスルとカミへ上ります。ラインが張って、穂先がクーッと曲がって少し横に振るとクンクンとオトリが頭を振る様子が伝わったときにクーンッと引っ張られました。長手じりですから、竿を突き上げてタモですくい取ると、目測20㌢。浅場にしては良型です。
名張川21㌢ブログ用

 午後4時過ぎになると釣り人も帰り、広い川は私の一人舞台。カミへ、横へと縦横にオトリを泳がせて遊び、午後6時まで楽しんでここで17尾も釣りました。久々に昔の泳がせ釣りをして遊んだ・・・楽しい時間でしたが、この日の私の合計釣果は52尾(13~21㌢)でした。高山ダムからの遡上アユ(13~15㌢)も少し釣れましたが、こんな浅場ならオトリになるサイズでした。
名張川釣果1ブログ用

 ここは湖産アユですから、9月初旬にはサビが出てくるでしょうね。それまでは楽しく遊ばせてもらえそうな名張川でした。
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イワシの鮮度で食いが違う?

 小潮どきをねらって8月14日、泉南・小島港から出船の小島丸でタチウオ釣りに行きました。
 大阪湾のタチウオ釣りがようやく開幕。神戸沖のポイントはあまり芳しくないようで、ほとんどの船が泉南沖に集中しているようですが、潮の流れが複雑で釣れたり、釣れなかったり・・・・。
小島沖タチウオ釣り船団ブログ用2

 小島丸でも大潮最終日の12日、13日はトップは20尾以上の釣果が出たりして「今日は小潮だからもっと釣れるはず・・・」と意気込んでの出漁でした。
 午前6時前に小島港を出て、30分ほど走った地の島沖のポイントで釣り開始。5分ほど流してみて、アタリがないと「「アカン。代わろ!」と移動です。実際、小島丸の船長は短気です。釣れないとすぐ、「代わろ」と移動します。だからこそ、いつも他の船より釣果が大きいのでしょうが・・・。
 次のポイントは沖の島沖。水深90㍍の深場ですが、強烈な二枚潮で、上潮がトモの方へ流れるけれど、仕掛けが落ち着くとミヨシの方へ・・・船中はあちこちでアマツリの連発です。それも二個、三個のテンヤが“ダンゴ”です。ここらは皆さんがエダバリのついた「泉南仕掛け」を使っていますから、ほどくのが大変です。若い、元気の良い中乗りさんは走り回っていましたが、あちこちから「おーい、助けてくれ」と声が掛かって「ちょっと待ってよー」と。これでは釣りが成立しません。
 船長から「あかん。エダバリを外して、これに代えて」と指示が出て、エダバリの付いていないシングルの先糸(スナップサルカン付き)が配られたのでした。
 親切というか、サービス精神というか・・・これは凄いことですね。普通は「エダバリを外して」と言うだけではないでしょうか。エダ糸を切り捨てたらよい、だけのことですから・・・。なんか、小島丸の「気配りの良さ」を再認識した出来事でした。ぶっきらぼうで怖い感じの船長ですが、改めて見直した次第です。
 何度か場所替わりして洲本沖へ来ました。たくさんの船が集まっています。泉佐野や大阪北港、西宮辺りの船も見えました。関西の釣り船はほとんど・・・ですか。
 「水深は85㍍。底から5~10㍍を探ってみて」と船長の指示があってテンヤを降ろすと、ここでも二枚潮で仕掛けが後ろへ流れ、張りを入れながら降ろしても私のリールのカウンターは100㍍以上です。
 おそらく海中は真っ暗でしょうね。テンヤをアピールするためには「動き=波動」しかないでしょう。大きくシャクリを入れてからやや早巻きのレベル7でまきあげ、途中でシャクリを入れたり、止めたり・・・。すると、グイーッと大きく穂先が引き込まれました。反射的に合わせをくれるとドーンッ。ものすごい手応えで、頭上まで跳ね上げていた穂先は、同じ軌道を描いて海面に突き刺さりました。一瞬の出来事です。これぞ、タチウオ釣りの醍醐味ですね。
 タチウオに反転されないようにレベル18で急速巻きです。やがて水面に大きな「銀太刀」が見えました。ラインを手でもって抜き上げします。船に日よけの屋根があるし、竿で抜くとトラブルが多いから、手で抜く方が良い結果になるのです。しかし、大きい。指四本あまり。メジャーを当てると110㌢ありました。
小島沖110㌢タチウオ ブログ用

 しかし、後が続きません。あちこちでポツリポツリとは釣れるのですが、前日の「トップは25尾」の情報が信じられないような釣れなさ、て゜す。
 午前9時過ぎ、プチジアイか、私の右も左も、その向こうにもアタリが出て1㍍級が釣れたのに、私にだけはアタリなし。なんでやろ・・・と腐っていると、船長から「大西さん、エサが悪いのと違うかな。新しいエサに取り替えてみたら・・・」とアドバイスがありました。実は、昨年の残りエサを冷凍保存してあったものを使っていたのです。まだ、姿はきれいだし、やや軟らかくなって少し血がにじんでいる程度ですから「まだいけるやろ」と思ったのですが・・・。
 すぐ、仕掛けを上げて、船で買った新しいイワシと交換しました。仕掛けを降ろして10㍍巻き上げ、軽くシャクリを入れて巻くと、すぐにフワッと食い上げのアタリ。大きく合わせても手応えなし。食い上げだから、「ヤツは上へ泳ぎ上がっている」と思って急速巻きすると10㍍ぐらいで重さが竿に伝わり、やがて竿がギューンッとしなってきました。ヘタするとラインにタチウオの牙が触れて切られることがあり得る状態だったのです。
小島沖ドラゴンの顔1ブログ用

 取り込んでみると1㍍級の、立派なタチウオでした。エサを代えて入れたらすぐ・・・と言うことは新しいエサの効果、と理解するべきですね。
 90㍍の海中は、おそらく光りがない、暗黒のはずですが、そんな海中で、古いイワシと新しいイワシの区別が付くのでしょうか。臭いだって、こちら(古い方)の方が生臭いはずですが、理由はともかく、その後も続けて1尾釣れて「エサを代えて連続2尾」でしたから、これまで沈黙が続いていた私が釣れたことは、やはり「エサが悪かった・・・」となりますね。船長、恐れ入りました。
 12時に沖上がりで、私の釣果はタチウオ4尾(95~110㌢)とショウサイフグ(40㌢)1尾でしたが、船中のトップは11尾、10尾などで、小潮時にしては食いの悪い日でした。強烈な二枚潮のせいか、他の原因かは分かりませんが、シーズンとしてはこれからが本番・・・期待したいところです。
 でも、以前に明石の乗合船に乗ったときには、塩漬けのひからびたような、ちょっと臭いのするイワシでしたがそれでも釣れていたのに、半年前の、少し軟らかくなった、血のにじんだイワシが、90㍍もの暗闇の海中でこれほど嫌われるのか・・・これからは、使って残ったイワシは「もったいない」と冷凍保存せずに捨てて帰り、そのたびに新しいイワシで釣ることにします。思い知りました。

長瀬太郎生川のアユ釣り

 台風5号は各河川に増水をもたらしましたが、特に和歌山県の各河川は「ちょっと増えすぎた・・・」感じで、釣りができるまでにまだ少し時間が掛かりそうですね。
 三重県長瀬太郎生川は「ほどほどの増水」で、古いアカが流れ、残りアカもあるからこれからのアカ着きも良いでしょう。そんな長瀬太郎生川へ8月12日に行ってきました。
 「水が澄んできたらアユがたくさん見えてきた」と連絡をもらって「早く行かないと釣られてしまいそう」と思い、竿を持って馳せ参じたのでした。
 午前7時前、あたらしオトリ店に着くと、たくさんの人が続々と・・・。皆さん、思いは同じですね。
 オトリを買い、上流の片が瀬へ向かいます。水量は10㌢高ぐらいか。人頭大の石が並ぶ直線の瀬が続く好釣り場で、左岸の際は残りアカの筋が黒く見えますが、あまりツヤが良くない感じ・・・アユが少ないのでしょうか。
中瀬太郎川片が瀬ブログ用

 上から見ると、小型のアユがたくさん、ササーッと走り回っています。群れアユでもない、いわば「走りアユ」。石に着いているのではなく、単に走り回っているのだから、友釣りの対象にはならないでしょう。
 竿は取り回しの良い8.1㍍。湖産アユが相手だし、川幅が広くないから、9㍍では頭上が気になります。ラインは、泳がせ釣りを意識して比重の軽い(1.4)フジノターボ楽鮎0.07号(実際にマイクロメーターで計るとナイロン0.125号と同等の太さでした)を使います。伸びがなくて感度がよいから、ハリ掛かりしたときのグルグル、ガツーンが好きなのです。ハリは、掛かりの早さを尊重して刻6.5号四本イカリ。水温23度と低かったし、石の色も悪いから追いが悪そう、と思ったのです。
 左岸の際にオトリを入れ、ラインを張ったり弛めたりしてオトリをカミへ誘導すると、すぐ、ククンッと目印が揺れてヨタヨタと下がります。取り込むと、14㌢級の細いアユが口掛かりでサカバリも切れていない。低活性で「オトリの後ろに付いただけ」で掛かったのですね。四本イカリのおかげかな。
 小さくても天然アユは、ラインを立てるとシューッと走って、追いの悪いアユでは掛かりません。ラインを軽くシモへ張ってテンションをかけてオトリの動きをセーブすると、クネクネとしてその後ろでキラリと掛かりました。
 掛かるアユはほとんどが15㌢未満の小型。細くて白いアユで オトリにしても力がない、扱いにくいアユでした。
 人気の釣り場ですから、いろいろな人が釣っていました。私のカミで釣っていた人は9㍍の竿でかなり遠くからオトリを操作して、左岸の際にオトリを泳がせていたのですが、追いが悪いのに辛抱して辛抱して、同じ所にオトリを泳がせていたのですが、底掛かりもさせず、目印を軽く上下させるだけの操作でオトリに刺激を与え、左岸際の黒い残りアカの石をねらっているのでした。あまり入れ掛かりではないのですが、掛からなくても辛抱強く同じ場所で粘る姿勢に、あれが「低活性の時の泳がせ釣り」か・・・と、改めて教えられました。イラチの私なら、すぐ前に出てオトリを竿で動かそうとするのですが、それが、底掛かりもさせず、同じ場所でオトリを泳がせ続ける「辛抱と技術に脱帽!」でした。
 私は少しずつカミへ移動して釣り上がり、また釣り下がってボツボツと掛かりましたが、それにしてもアユが小さい。ダムからの遡上アユとおぼしき10~13㌢のチビアユもかなり掛かりましたが、ほとんどが15㌢前後で中に16㌢も釣れたりしたぐらいでした。
 午後からは堰堤のシモへ移動。大きい石の荒い瀬が続くポイントで、水量が多いからオトリを入れられる場所が少なく、流れの合流点、石裏のヨレなどを選んでオトリを入れると、ガツーンッと目印をひったくるような引きがきて、17㌢はありそうな良型(この日では)のアユが続きました。
いかにも琵琶湖産アユ17㌢ブログ用

 14~15㌢の細い、白いアユの口掛かりが続いただけに、久々の快感を覚えましたが、いかんせん、数が釣れない。午後3時過ぎまでに10尾あまりを追加して竿を置きました。この日の釣果はオトリを除いて28尾(12~17㌢)で、堰堤下流のアユがあったから釣果写真が撮れましたが、これがなかったらみすぼらしくてシャッターを押せない釣果だった・・・。

長瀬太郎生川釣果ブログ用

 なお、今年の網入れは8月20日から。湖産アユだから産卵も早いのですが、まだその気配は感じられないし、ここは例年、網が入ってもアユが釣れるので、9月初旬まで楽しめそうです。新アカがが付く3、4日後がちょっと楽しみ・・・そんな長瀬太郎生川でした。
 

あれから32年か・・・日航機墜落事故

 羽田発日航機123便が群馬県御巣鷹山に墜落した事故から明日で32年になります。
 実はその日、羽田空港で私もその123便に乗るところだったのです。
 その日は群馬県鬼怒川で、釣具店(てんぐ屋)主催のアユ釣りの講習会があり、わたくしが招かれていました。まだ、泳がせ釣りが注目を集めていた時代だったのですが、前日に雨が降り、濁りが入って釣りがまともにできなかったために早く終わったのです。12時頃に終了し、午後1時頃には高崎市の釣具店に帰ってきていました。
 一休みして「そろそろおいとまいたします」と腰を上げかけたときにお客様が「アユ竿が固着しておさまらなくなった。何とかならないか」といらっしゃいました。泳がせ釣り専用の極端な胴調子の「がま鮎極軟」でした。
 当時は「軟らかい竿ほどオトリがよく泳ぐ」と信じられており、“それ用”に作られた竿でした。テーパーの少ない、極端な胴調子の造りで、よく固着の起きる竿でした。
 当時はまだ、現在のように固着防止の技術が発達していない時代ですから、胴調子のスローテーパーの竿は釣具店泣かせだったのです。私は一度、腰を上げかけていたのですが、がまかつの竿だったから知らん顔もできません。「どれどれ・・・」と、固着の解決を手伝うことになったのです。
 床に板を敷いて竿尻をトントンと落としてみたり、竿の上部に板を当てて木槌で軽く叩いてみたり、ヤカンの湯気を当てて固着部の膨張を試みたり、いろいろなことを試して約二時間、ようやく固着解消に成功しました。
 「やった!」と、お客様とハイタッチして、それからJR高崎駅へ向かったのですが、予定より遅れたために、当初予定していた午後6時発JAL123便は「満席、キャンセル待ち」になっていたのです。
 時間帯も都合がよい、人気の便でしたから、キャンセル待ちの行列に並んだときには私の前に6人ぐらいおられました。
 やがて、キャンセルが出て、前から順番に「どうぞ」と呼ばれましたが、私の前の人で「はい、ここまでです」」と。そのときには知るよしもありませんが、“地獄の門”が閉まった瞬間だったのです。
 私は、前の人と「惜しかったなぁ・・・」と顔を見合わせてあきらめ、次の6時30分発の便(JALではなく全日空だったと思う)を予約したのでした。
 6時30分の便は予定通りに乗れたのですが、そのころに私が乗るべしだったJAL123便は上空で操縦不能に陥り、機長の懸命の操縦にもかかわらず、迷走して伊丹とは反対の群馬県の方へふらふらと飛んでいた頃だったのです。 
 伊丹空港の近くの駐車場に預けてあった車で家に帰ると、なんと、我が家の門扉の前には家内とご近所の人たちが数人並んでいて、私の車を見つけて「帰ってきはったよーっ」と、大声を上げてみんなで拍手をしてくれたのです。
 いつも釣りに行っていますが、帰ってきて家の前で、ご近所の人たちも一緒に拍手で迎えてもらったことはありません。
 何事やろ・・・・とびっくりしました。「予定では羽田発午後6時の便に乗る」とは、家内に伝えてあったので、テレビなどで墜落事故のことが報じられていたのでしょうが、ご近所の人たちと「あれに乗っているかもしれない。どうしよう・・・」と、心配して集まってきていた時だったのです。
 私が乗った機内では「日航機が墜落しました」なんてことは教えてくれませんから、私は何も知らないままで家に帰った・・・で、拍手にとまどったのでした。
 それにしても「あのとき・・・」と思い起こすと、釣り人が持ち込んできたのが「がま鮎」だったから、お節介な私が「どれどれ・・・」と手を出したのですが、他社の竿だったら「お先に・・・」と帰途についていただろうと思います。そしてJAL123便に乗っていた・・・おそらく、空港に30分早く到着していたら乗れていたことでしょう。
 キャンセル待ちの列に並んで、外れた私の前の人はもっと際どかったのですね。「顔のすれすれで地獄の門が閉まった」のですから、本当はその人とハイタッチをするべきでした。親切というか、私のお節介が命を救ってくれた出来事でした。

有田川のアユ釣り

 5月1日に早期解禁の有田川ですが、私は「それ用に育てた養殖アユを川に放して釣らせる早期解禁」にいささか違和感を覚えています。川の水温、気温、など、時期的なこともあってアユがナワバリ意識を持つことが前提の友釣りで、季節を無視して「川にアユを入れたらから釣れるだろう」とは自然の流れではありませんね。。確かに、アユが掛かってギラギラーッとしたらこちらも興奮するし竿を立てて引き抜いたら面白いけれど、後で冷静になって考えてみたら「何かが違うんではないか」と思ってしまうのです。低水温での養殖アユは群れになって行動するから、それを逃がさないように取り囲んでその中にオトリを紛れ込ませて釣る「群れアユ崩し」なんて・・・これも友釣りですか。
 「冷水病が゛出る前、まだ水温が低い間に釣りができる」 「早く解禁したら漁期が長いからよけい儲かる」 「一ヶ月も早くから友釣りができる」などなど、漁協とオトリ店と釣り人のいろいろな思惑が重なって、和歌山県では有田川と日高川とだけが実施している「早期解禁」ですが、釣れるサイズのアユを入れてすぐ釣れたら、すぐ減ります。減ったら釣れないと苦情が出るからまた入れる・・・「養殖オトリと釣れたアユとの区別が付かない。見分け方を教えてほしい」などの話も聞こえてきます。
 そんな「早期解禁」にはアユの姿も見えなかった有田川下流部も、最近になってようやくアユが釣れだしたと聞いて8月4日に出かけました。
 午前7時、神戸の下(こうとのした)。オトリ店で「朝早くからは釣れないよ」とは教えられたけれど、「朝早くに釣れる場所もあるんやで」と大口(?)を叩いてオトリを買い、川へ降ります。いつもは“オトリ1尾主義”ですが、さすがに、この日は2尾買いましたが・・・。
 カミの瀬肩の、石裏にできるヨレの下にオトリを入れて少し待ちます。
 神戸の下のカミブログ用

 小型の養殖アユですが、ラインを少し張ると、クネクネとしっぽを振り、それに反応したのかククンッと目印が揺れてシューッと走りました。15㌢、小型ですが、オトリにします。
 私は泳がせ釣りが好きなので、普段はナイロン細糸を使いますが、最近は比重の軽い新素材・ベクトラン系のターボを使っていました。軽いから泳がせ釣りができるし、伸びがないから感度が良く、掛かったときのガツン、グルグルッとくる感触が楽しいから気に入っていたのですが、どうもオトリに優しくない。釣り人に感度がよいことはオトリにも感度がよいので、オトリがすぐ弱るし、動きが直線的で少し弱るとすぐ浮かされるのです。
 特に小型のオトリには、やはりナイロン細糸の方がうまく、スムーズに泳いでくれるように思ってこの日はナイロン0.1号の仕掛けです。伸びがあるから、掛かったときの感度はほとんどなし、ですが、オトリの動きも良いし、こんな高水温(この日は29度)の時にはオトリが少しは永保ちするようです。
 新しい小型オトリも、ナイロン0.1号ならオトリに使える。小型のハリ、刻6.5号三本イカリをセットして瀬肩のカガミに放しました。目印を背負わせるとチビオトリには「荷が重い」から、竿を上げて糸ふけの抵抗だけで泳がせるとヨタヨタしながらもゆっくりとカミへ泳いですぐにギラギラーッと掛かりました。これも同型です。こんな瀬肩で見えているアユでも、カミへ上ったら掛かるのですね。
 次のねらいは右岸よりのアシ際です。瀬の中の大きめの石はアカが腐っていましたが、アシ際の玉石だけは光っているようだったから、背バリをオトリの背中の手前寄りに打って向こうへ走らせ、アシすれすれを引き上げるとシュッと目印が吹っ飛んで17㌢級が掛かりました。少しはマシなアユで、“追い星”もしっかり出ています。
 でも、水温が高いからオトリが弱い。私は背バリシステムだから瀬でもカミへ引き上げられますが、オトリがイヤイヤをするときは背バリが外れていました。ノーマルなら苦労するでしょうね。
 瀬の中程で、ドーンッと目印場シモへ吹っ飛び、強烈な引きが来ました。慎重にタメて引き抜くと、なんと18㌢余の(この日にしては)立派な幅広アユ。ここでも、こんな型もいるのですね。
18㌢ブログ用

 シモの瀬肩は本当の砂地になっていましたが、手前の極浅ザラ瀬は玉石があり、その中を釣ると、ビューッと目印が走る引きで13~15㌢の「かろうじてオトリ」サイズが掛かりました。ここは東オトリ店のおかぁちゃんの「御猟場」らしいから、ほどほどに切り上げて竿を置き、ここでの釣果はオトリ抜きで17尾(13~18㌢)でした。
神戸の下ブログ用1

 午後からはシモのオマタの瀬に移動。広くて浅いザラ瀬が続く瀬ですが、変化がないからつかみ所がない・・・立ち込んで右岸よりの浅い玉石でオトリを泳がせると、時々小型(15㌢級)が掛かりましたが、瀬の中の石も全面に、きれいに磨かれていたからアユは多いのでしょうね。
 オマタの瀬ブログ用2
 岸際をねらっていても、足下の瀬の中でキラリキラリと群れアユが光って、気になって困りました。それをねらってオトリを入れても掛からないし、あえて無視して、岸際の極浅場を釣り続け、夕方までの釣果はここで小型ばかりを25尾。この日の合計釣果は44尾になりました。
釣果の一部ブログ用

 ただ、小型揃い(!)だし、高水温のせいでオトリが弱いし、釣れてもピロリと上がってくるから面白くない・・・何となく欲求不満が残る釣りになりました。やはり、有田川下流のアユ釣りが本格的になるのは8月後半からですか・・・。
 
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